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安全ライン 訓練マニュアル

進化心理学ベースの恋愛4フェーズモデル / Phase 2

0. このマニュアルの位置づけ

0-1. 対象者

診断結果が 「安全ライン」 の男性。すなわち 拒絶ライン通過・安全ライン未通過

具体的な症状:

0-2. 目的

相手の心理が「この人とは普通に関われる」と感じる状態を作ること。

これ以上でも以下でもない。

0-3. 目的でないこと(重要)

よくある誤解実際
好かれること違う。負荷がないこと
面白い人だと思われること違う。疲れない人だと思われること
距離を縮めること違う。距離を詰めなくても関係が切れないこと
恋愛対象になること違う。それは次フェーズ(候補ライン)の課題

「好かれよう」とする努力は、このフェーズでは高確率で逆効果になる。

好かれようとする行動——過剰な返信、長文、褒めすぎ、合わせすぎ、盛り上げすぎ——はすべて、相手側の処理コストを上げる。安全ラインで女性が測っているのは魅力ではなく「重くないか」であり、好意アピールは重さとして計上される。


1. 安全ラインの構造

1-1. 定義

女性側が「恋愛やセックスは別として、この人とは普通に関われる」と判断している状態。

女性側が求めているもの:境界線、社会性、手軽さ、会話の自然さ、安心感。

1-2. 失敗の中核原理:負荷と報酬の収支

なぜ「会話が続かない」のかを、話題数や話術の問題として扱うと訓練できない。訓練可能な形に分解する。

会話が続くかどうかは、相手にとっての 収支 で決まる。

継続 = 報酬 − 負荷 > 0

負荷(コスト)

報酬(リターン)

安全ライン未通過の男の典型は、報酬を上げようとして負荷も同時に上げていること。
面白い話をしようとする → 長くなる(時間負荷)。
仲良くなろうとする → 踏み込む(感情負荷)。
好意を示す → 断りにくくなる(社会的負荷)。

したがってこのフェーズの訓練は、報酬を上げる訓練ではなく、負荷を下げる訓練が主となる。
報酬は「負荷が十分低ければ、普通に話しているだけで自然発生する」。

以降に出てくる具体的なルール——30秒ルール、追撃禁止、質問は1つまで——は、すべてこの一点に還元される。暗記する必要はない。その行動が相手の負荷を上げるかどうかだけを見ればよい。


2. 習得すべき5つのスキル

#スキル何を扱うか
2-1ターン運用(受け+1手)1ターンで何を出すかの選択
2-2支持応答話題を奪わないこと
2-3自己開示の階層合わせ自分の話をどの深さで出すか
2-4負荷管理と撤退圧をかけないこと、引くこと
2-5終了設計会話の終わらせ方

2-1. ターン運用:受け + 1手

手順ではなく、選択で覚える

会話の運び方を「聞く → 質問する → 自分の話をする → 相手に戻す」という固定の手順として覚えると、うまくいかない。毎ターンに質問が入るので尋問になり、毎ターンに自分の話が入るので自分語りの比率が5割に達する。どちらもこのマニュアルの他のルールと正面から衝突する。

必要なのは 手順の暗記 ではなく 選択の基準 である。
そこで、順番ではなく 「毎ターン必ず打つ1手」+「手札から1枚だけ選ぶ」 という形で運用する。


基本形

    ①受ける(必須・毎ターン・1〜2秒)
              ↓
    ②手札から1枚だけ出す
       ┌──────────────┬──────────────┬──────────────┐
       │  A 掘る       │  B 映す       │  C 出す       │
       │  評価層の質問 │  言い換え・共感│  自分の話(短) │
       └──────────────┴──────────────┴──────────────┘

鉄則:1ターンに1手だけ。2枚出さない。

内容分量
①受ける否定せず受け取る。必須「へえ」「あー」「いいですね」「なるほど」1〜2秒
A 掘る評価層の質問を1つ「どうでした?」「一番よかったのは?」3〜5秒
B 映す相手の言葉を言い換えて返す「朝の嵐山、静かなんですね」3〜5秒
C 出す自分の感想・体験を短く「俺は昼に行って人に負けて帰りました」10〜30秒
「B 映す」がなぜ独立した1枚なのか

質問する(A)と自分の話をする(C)の2枚しか持っていない人は非常に多い。
だが実際の会話で最も安全かつ最も使用頻度が高いのは、質問もせず自分語りもしない手、つまり B である。

「B 映す」が使えないことが、安全ライン未通過者の会話が尽きる最大の原因。
手札が「質問」か「自分の話」の2枚しかないため、質問が尽きた瞬間に自分語りに転落する。

もう1枚の必須札:S 振る(起点)

A / B / C はすべて 相手の発言に反応する手 である。しかし実際の会話には、反応する対象が存在しないターンがある。

ここで出す手がないことが、「自分から話題を振れない」の正体。
手札が A / B / C しかないと、この場面で必ず唐突な質問か唐突な自分語りに転落する。

S 振る の3種

内容
いま目の前にあるものを拾う「ここ、思ったより静かですね」「それ新しいやつですか」
戻す会話の中で既に出た話題に戻る「さっき言ってた○○、結局どうなったんですか」
観察自分が気づいたことを短く言う。質問を付けない「今日は人少ないですね」

S の3条件

  1. 共有文脈から出す。 その場にあるもの、既出の話題、共通の状況。文脈のない話題転換は「唐突さ」として負荷になる
  2. 質問は付けないか、評価層を1つだけ。 「休みの日は何してるんですか」型の丸投げ質問は、相手に材料を探す作業を渡す
  3. 乗らなかったら、粘らずに別の S に移る。 または D 置く に切り替える

やってはいけない S

何が起きるか
「休みの日って何してるんですか」文脈なし・私生活・丸投げ。相手が答えを探す負荷を負う
「なんか喋ること無くなっちゃいましたね」沈黙を話題化した瞬間、沈黙が問題になり、相手にフォロー義務が生じる
いきなり自分の近況を話し始める受けも文脈もなく、聞く義務だけが発生する
相手の行動への言及(「いつもこの時間ですね」)観察されている感覚が出る

会話を「相手が話題を出す→自分が反応する」という形だけで捉えていると、この手はいつまでも身につかない。実際には 会話の開始と、話題が切れた直後の1手 が最も難易度が高く、最も失点している場所である。


5枚目:D 置く(そのままにしておく)

定義:自分のターンで、何も足さず、状況をそのままにしておくこと。

「置く」は、物をそこに置いてそのままにする、の置く。相手に何かを期待していない状態を指す。

A・B・C・S はすべて「何かを出す」手である。D だけが 「出さない」ことを選ぶ手 になる。

具体的な行為

場面D の実行
相手が話し終えた相槌だけ打って、次の言葉を足さない
沈黙が2〜3秒落ちた埋めない。そのまま流す
相手がスマホを見ている/作業中話しかけない
相手が去ろうとしている引き止めず、黙って見送る

なぜ「待つ」ではないか

「待つ」は、相手が何かしてくれることを 期待している 状態を含む。期待はそれ自体が圧になる。
返信を待つ、話しかけてくれるのを待つ、反応を待つ──いずれも相手に「応える義務」を発生させる。それは §1-2 で定義した負荷そのものである。

D は期待しない手である。 だから「置く」。

なぜこれを「手札の1枚」として数えるか

安全ライン未通過者は、沈黙を 事故 として扱う。だから埋めようとして、文脈のない質問や不要な自分語りを足す。それがそのまま負荷になる。

沈黙は事故ではない。何も足さないことは、消極的な失敗ではなく、能動的な選択である。
手札として数えないと「選べるもの」にならないため、独立した1枚にしている。

D 置く と「止まる」の違い(最重要)

同じ「黙っている」でも、この2つは別物である。ここを取り違えると D は使えない。

D 置く❌ 止まる
中身出す手を持ったうえで、出さないことを選んでいる出す手が思いつかず、固まっている
相手から見た姿落ち着いている気まずそうにしている
身体姿勢が崩れない。相手のほうを向いている目線が泳ぐ。スマホを触る
次の一手相手が動けば受ける。動かなければ S に移る何も起きない

判定基準:黙っている間、次に出す手が頭にあるか。
あれば D。なければ止まっている。外形は同じでも、相手が受け取るものは逆になる。

D の誤用
使いどころ

Lv1(易しい相手)ではほとんど出番がない。相手の反応が薄いとき、忙しいとき、沈黙が多いときに主力になる。
2-1〜2-5 の他の手が安定してから訓練する。


手札の比率

目安
A 掘る45%
B 映す25%
C 出す25%
S 振る場面依存(開始・沈黙・話題切れの時のみ)

C が25%に収まると、§2-2 の「転換応答率25%以下」が自動的に達成される。
比率は暗記しなくてよい。「A → B → C の順に回す」だけで概ねこの比率になる。


実例(修正版)

相手「先週、京都行ってきたんですよ」

①受け「あ、いいですね」

A 掘る(評価層)「一番よかったの、どこでした?」

相手「嵐山かな。朝早く行ったら人がぜんぜんいなくて」

①受け「へえ」

B 映す「朝の嵐山、そんな静かなんですね」

相手「そうそう、竹林も貸切みたいで」

①受け「いいな」

C 出す「俺、昼に行って人の多さに負けて帰ったことあります」

相手「わかる、昼はもう無理ですよね(笑)」

この例のポイント


事実層の扱い

原則は評価層優先だが、事実層を完全に禁止すると会話の入口が作れない。実務ルールは以下。

事実層の質問は、1つの話題につき最大1回。入口としてのみ使う。

2回目以降は評価層か、B 映す に切り替える。

❌ 事実層の連打⭕ 事実層1回+評価層
「どこ行ったんですか」「どこ行ったんですか」
「誰と行ったんですか」「へえ、どうでした?」
「何日くらい?」「(映す)そこ、けっこう歩きますよね」
「泊まりですか?」「(出す)俺も一度行って──」
掘り方の3層
質問性質使用
事実層どこ/いつ/誰と/何を情報は取れるが相手に報酬が出ない話題ごとに1回まで
評価層どうだった/一番よかったのは/どこが好き負荷が低く、相手の温度が出る主力
背景層なんでそれを/どういう経緯で相手に説明責任を負わせる関係が温まってから

理由:事実層は情報を取るだけで相手に報酬が発生しない。背景層は説明義務を課す(=認知負荷)。評価層は相手が「自分の感覚」を話せるため、報酬が発生しやすく負荷が低い。
「会話が尽きる」男の大半は、事実層だけで質問を繰り返している。


訓練上の禁止事項


2-2. 支持応答:話題を奪わない

「自分語りにすぐ持っていかない」を、判定できる形にする。

相手の発言に対する応答は2種類しかない。

種類定義
支持応答主語が相手のまま「なんで始めたの?」「それどうなったの?」
転換応答主語が自分に移る「俺も昔やってて、そのときは──」

実例

相手「最近ジム行き始めたんですよ」

❌ 転換応答:「あ、俺も昔やってました。ベンチ100kg上がるようになって、それで──」

⭕ 支持応答:「へえ、なんで始めたんですか」

訓練ルール:支持応答と転換応答の比率を 3:1 に保つ。

転換応答が悪いのではない。ゼロだと相手ばかり話して不公平になり、相手側の負荷が上がる。
比率の問題であり、多くの人間は無自覚に転換応答が過多になる。

この区別は、社会学者チャールズ・ダーバーの会話分析(conversational narcissism)に対応する。会話が続かない原因を「話題がない」ではなく「話題を奪っている」として特定できると、直すべき場所がはっきりする。

自己チェック法
録音して、自分が発言した回数のうち「主語が自分だったターン」を数える。25%を超えていたら過多。


2-3. 自己開示の階層合わせ

自分の話を「どの深さで」出すかを、階層として扱う。

Lv内容
0事実情報住んでいる場所、仕事、出身
1好み・習慣休日の過ごし方、好きな食べ物、よく見るもの
2意見・価値観仕事に対する考え、良いと思うもの
3感情・弱み不安、悩み、うまくいかないこと
4秘密・過去の傷家庭事情、トラウマ、過去の恋愛の深部

ルール

  1. 自分の開示は「相手の開示レベル +1まで」
  2. 安全ラインの段階では Lv0〜2 で運用する
  3. Lv3 は、相手が先に Lv3 を出し、かつ複数回接触した後のみ
  4. Lv4 は、このフェーズでは一切出さない

なぜ非対称が問題か

相手が Lv1 の話をしているのに、こちらが Lv3 を返すと、相手は「同じ深さで返さないと失礼」という圧を受ける。これは感情負荷そのもの。
一方で、相手が Lv2 を出しているのにこちらが Lv0 しか返さないと、「壁がある人」「何を考えているか分からない人」になり、これも安全ラインを通過しない。

つまり自己開示は「少なければ安全」ではない。合っているかどうかが安全。

社会心理学でいう社会的浸透理論の「開示の相互性」にあたる。重くしすぎる失敗ばかりが語られがちだが、足りない側の失敗——無味乾燥で会話が続かない——も同じくらい多い。 両側を見ること。


2-4. 負荷管理と撤退

このフェーズの中核。守るべきルールと、その判定基準は以下。

ルール判定基準
断られたら引く断り/曖昧な返答が出た瞬間、その話題を その場で終わらせる。理由を聞かない
返信が遅くても追撃しない未返信に対する追送は 禁止。詳細は §3
いきなり恋愛や性の話にしない相手が先に出さない限り、こちらから恋愛話題を出さない
プライベートに踏み込みすぎないLv3以上に踏み込まない(→ 2-3)
解決・正論・マウントをしない相手の話に「それは○○すべき」を返さない
関係を重くしない長文、好意確認、予定拘束をしない

「引き方」の型

「引く」は消えることではない。急に消えると、それ自体が相手に「気を悪くさせたか」という負荷を与える。

❌ 誘って断られる → 既読無視 → 関係終了

⭕ 誘って断られる → 「了解です、また機会あれば」→ 平常運転に戻る

引く=話題を落として、関係の温度を元に戻すこと。
これができると、相手側に「断っても大丈夫だった」という実績が残る。これが安全ラインの本体。

「引く」を「離脱する」と取り違える人が非常に多い。結果として、断られた瞬間に関係そのものが消える。引くとは消えることではなく、温度を元に戻すことである。


2-5. 終了設計

会話を、自分から気持ちよく終える。

原則:盛り上がりのピークの、少し手前で自分から終える。

話題が尽きてから終わるまだ話せる状態で終わる
相手が終わらせる自分が終わらせる
「じゃあ、また、あの、はい……」「じゃ、仕事戻ります。またあとで」

終了の文型(そのまま使える)

やらないこと

終了の主導権を持つ側は「余裕がある側」として認識される。また、会話全体の印象は終わり際に強く規定される(ピーク・エンドの法則)。

安全ラインを超えられない人の多くは、終わらせられずに間延びした終わり方をしている。それが「疲れる人」という評価の直接の原因になっている。


3. テキスト運用(LINE / マッチングアプリ / DM)

安全ラインの典型的な症状——初回の接触はできるが、そこから次につながらない——は、実際にはテキスト上で起きることが多い。対面とは別のルールが要る。

3-1. 基本ルール

項目ルール
長さ相手のメッセージの 1〜1.2倍以内。相手が1行なら、こちらも1〜2行
速度相手の平均返信速度に合わせる。即レス連打は圧になる
質問数1通につき1つまで。0でもよい
絵文字・スタンプ相手の使用量にミラーリングする
構造「反応 + 短い感想(+質問1つ)」

3-2. 追撃の禁止(絶対ルール)

返信がない → 何もしない

3-3. 頻度の目安

安全ラインの段階では、用事のない連絡は週1〜2回で十分。
毎日の「おはよう」「おやすみ」は、関係の重さだけを増やし、安全ラインの通過には寄与しない。

3-4. メッセージ例

相手「今日は仕事バタバタでした〜」

❌「お疲れ様です!大変でしたね。俺も今日は朝から会議が3本あって、そのあと資料作りで結局21時まで残ってました。○○さんは何時くらいまでだったんですか?あと週末って予定ありますか?」

⭕「お疲れさまです。バタバタの日って夜になると急に力抜けますよね」

(後者は:質問0、長さ相応、支持応答、Lv1開示。相手が返しやすく、返さなくても失礼にならない)


4. 訓練メニュー

4-1. Lv0:非恋愛場面での基礎訓練(週10回)

場所:コンビニ、飲食店、美容室、職場、受付、趣味の場

課題:相手に負荷をかけずに3ターン往復して、自分から終える。

成功条件

例:美容師「今日は暑いですね」

→「暑いですね。ここ、外から入ると涼しくて助かります」

→ 美容師「エアコン効かせてるんですよ、みんな汗だくで来られるんで」

→「たしかに。じゃあ、いつも通りでお願いします」

注意:これは会話量を増やす訓練ではない。短く、気持ちよく終える訓練。


4-2. Lv1:支持応答トレーニング(週5回)

課題:相手の発言に対して、転換応答を1度も使わずに5往復する。

やり方

  1. 相手が話し始めたら、頭の中で「主語は相手」と唱える
  2. 自分の体験を言いたくなったら、一度だけ我慢して「B 映す」に置き換える
  3. 我慢した回数をその日メモする

「B 映す」置き換えドリル
自分語りが出そうになったら、次の文型に変換する。

言いたくなったこと映すに変換
「俺も○○やってて──」「○○やってるんですね」
「それ知ってます、あれって──」「あれ、けっこう好き嫌い分かれますよね」
「俺だったら○○するな」「そこ、迷いますよね」

成功条件:5往復して、相手が新しい話題を1つ出した。

【追加:この訓練の意味】
「言いたいことを我慢する」訓練ではなく、「言いたくなった瞬間を自覚する」訓練。自覚できれば制御できる。


4-3. Lv2:30秒圧縮トレーニング(毎日1回・1人でできる)

課題:自分の体験を 30秒以内 で話せる形に圧縮する。

やり方

  1. 話したいエピソードを1つ選ぶ
  2. スマホで録音しながら話す
  3. 30秒を超えたら、超えた分を削って録り直す
  4. 「オチ」ではなく「感想」で終わる形にする

削る対象(優先順)

  1. 前提説明・経緯(「そもそもこれって──」)
  2. 登場人物の説明
  3. 時系列の正確さ
  4. 数字・固有名詞

残す対象

自分語りで失敗している人は、話の内容が悪いのではなく、構造が長い。前提から順に説明する癖を、結論と感情だけ残す形に変える。それだけで相手の負荷は大きく下がる。


4-4. Lv3:自己開示の階層合わせ(週3回)

課題:相手の開示レベルを判定し、+1以内で返す。

やり方

  1. 会話中、相手の発言が Lv0〜4 のどれかを判定する
  2. 自分の返答レベルを意識的に選ぶ
  3. 会話後、記録シートに「相手Lv/自分Lv」を書く

成功条件:全ターンで「自分Lv ≦ 相手Lv +1」。


4-5. Lv4:終了設計トレーニング(週5回)

課題:会話を 自分から 終える。

成功条件


4-6. Lv5:短時間接触(週1回〜)

課題:1対1、または少人数で 30〜90分 の接触を持ち、「また会ってもいい」を残す。

設計

成功条件(ここが重要)

安全ラインの段階では、「楽しかった」を目指さない。
目指すのは 「別に嫌じゃなかった」「疲れなかった」

この段階で「デートを成功させよう」とすると、ほぼ確実に次のフェーズの技術(誘導、押し、緊張感)に手を出すことになり、安全ラインを踏み外す。順序を守る。


5. 8週間プログラム

重点日課週次課題
1現状把握会話の録音・記録開始Lv0 ×10
2短くするLv2 30秒圧縮 ×毎日Lv0 ×10
3奪わないLv1 支持応答Lv1 ×5
4奪わないLv1 継続+比率計測Lv1 ×5
5終わらせるLv4 終了設計Lv4 ×5
6深さを合わせるLv3 階層合わせLv3 ×3
7テキスト§3ルールで運用追撃0を維持
8統合全項目Lv5 ×1〜2

8週で判定できないなら、記録が足りていない。 感覚ではなく §6 の数値で判定する。


6. 計測指標(KPI)

「安全ラインを超えたかどうか」を主観で判定させない。以下を記録する。

指標定義目標
相手発話比率会話時間のうち相手が話した割合50〜65%
転換応答率自分の発言のうち主語が自分だったもの25%以下
相手発の新規話題数1回の会話で相手から出た話題の数2つ以上
質問返し率自分の発話に相手が質問で返した割合30%以上
自分終了率会話を自分から終えた割合70%以上
手札 C 比率自分のターンのうち「C 出す」だった割合25%前後
手札 B 比率自分のターンのうち「B 映す」だった割合20%以上
30秒超過回数自分の連続発話が30秒を超えた回数0
追撃回数未返信への追送、断られた後の再要求0(絶対)

記録シート(1接触につき1行)

日付 / 相手 / 場面 / 所要時間 /
相手発話比率 / 手札内訳(A○回・B○回・C○回) / 相手発の話題数 /
自分から終えたか(Y/N) / 30秒超過回数 / 追撃(Y/N) /
気づき(1行)

このフェーズの失敗は自覚しにくい。相手が礼儀正しく対応してくれるので、失敗しても表面上は会話が成立して見える。 数値化しないと、同じ失敗を何年でも繰り返すことになる。


7. NGリスト(負荷を発生させる具体行動)

行動発生する負荷
質問を連続で3つ以上する認知+感情(尋問)
相手の話に自分の話を被せる感情(聞かれていない)
長文を送る認知+時間
未返信に追送する社会的(逃げ場がない)
好意をほのめかす社会的(断る責任が発生)
相手の悩みに解決策を出す感情(否定された感覚)
相手の発言を訂正する感情
自虐を繰り返す感情(フォロー義務)
外見を褒める社会的(返答に困る)
予定を確定させようとする社会的+時間
沈黙を埋めようとして喋る認知+時間
毎日連絡する時間+社会的

褒め方——外見ではなく、選択・センス・行動を軽く褒める。

❌ 外見⭕ 選択・行動
「かわいいですね」「その色いいですね」
「スタイルいいですね」「そういうの選ぶの、センスありますね」
「綺麗な字ですね」(外見寄り)「早いですね、それ」

褒めは1回の会話につき最大1つ。 連発すると「機嫌をとってくる人」になり、社会的負荷に転じる。


8. 通過判定チェックリスト

複数の女性・複数の場面で、以下が観測されるか。

7個以上 × 3人以上 で観測されたら、安全ライン通過とみなす。

重要な注意

これは恋愛サインではない。
ここを恋愛サインと誤読して告白・口説きに動くのが、安全ライン通過者の最大の失敗。
上記はすべて「人として安全」の指標であって、「男として見られている」の指標ではない。


9. 卒業条件と、居座りの危険

9-1. 卒業条件

  1. §8 のチェックリストが 7/10 以上 × 3人以上
  2. §6 の KPI が全項目で目標圏内
  3. 追撃回数が 4週連続で0

9-2. 居座りの危険

安全ラインで止まると 「いい人」「話しやすい人」「相談相手」「便利な人」 で終わる。

このフェーズの訓練には期限を設けること。目安は3〜6ヶ月。

理由:安全ラインの技術は「引く」「合わせる」「負荷を下げる」という 減算の技術 である。これを長期間続けると、無害化が完成してしまう。次フェーズ(候補ライン)で必要なのは 加算の技術(主体性、身体性、提案、軽い緊張感)であり、方向が逆になる。

判定:安全ライン通過が確認できたら、直ちに候補ラインの訓練に移行する。安全ラインの訓練を「もっと完璧にしよう」としない。


付録A. 症状別の処方

症状主原因処方
会話が3往復で止まる事実層の質問しかしていない§2-1「掘り方の3層」→ 評価層
質問が尽きると沈黙する手札が A(質問)1枚しかない§2-1「B 映す」を訓練する
自分から話しかけられない起点の手を持っていない§2-1「S 振る」の3種を型で覚える
沈黙が落ちると焦って失点する沈黙を埋めようとしている§2-1「D 置く」/「S 戻す」
黙ると気まずくなる「置く」ではなく「止まって」いる§2-1「D 置く と止まるの違い」
自分ばかり喋っている転換応答過多。手札が A と C しかない§2-1「B 映す」、§4-2 Lv1
相手が話すが自分が何も返せない自己開示が Lv0 で止まっている§2-3、開示レベルを上げる
会話は続くが次がない終わり方が悪い/重い§2-5§3
既読スルーされる長文・質問過多・追撃§3-1§3-2
デートは行けるが2回目がないLv5 で盛り上げようとしている§4-6、目標を「疲れさせない」に戻す
相談役になっている解決策を出している/開示が非対称§7§2-3
断られると関係が消える「引く」を「離脱」と誤解§2-4「引き方の型」

付録B. 1週間の最小実行セット

時間がない場合、これだけやる。

  1. 毎日:自分の話を30秒以内に収める(意識するだけでよい)
  2. 毎日:会話を1回、自分から終える
  3. 毎回:質問は1つずつ
  4. 常時:追撃しない
  5. 週末:記録シートを見返して、転換応答の回数だけ数える